ポアンカレ予想"追跡"日記 〜多様体の定義〜

先日、ポアンカレ予想という約100年間解かれなかった予想が解かれただとかで、NHKでドキュメントがやっていたんですね:

コーヒーカップとドーナツを同一視するような位相幾何学(topology)の命題なのに、何故微分幾何で証明されたのかが気になり追跡してみます(笑)

まずは、ポアンカレ予想の命題の確認からですかね:

単連結な3次元閉多様体は3次元球面S^3に同相である。

折角なので、1つ1つ噛み砕いてみましょう。まずは、今回は「多様体」から*1。厳密な定義は長くなるので面倒くさいですが(汗)、ざっくり言うと

n次元多様体(manifold)とは各点の近傍がn次元ユークリッド空間R^nとの1対1の連続写像が存在するような図形

です。例えば、地球儀(の表面)を思い浮かべてください。各点の周囲は平坦ないわゆる「地図」で近似できますよね。それらを何枚も張り合わせると、地球儀全体が構成できます。小さいモノをペタペタ張り合わせて全体を構成していきましょう、というのが「多様体」の考え方で、各点をユークリッド空間で近似する、と。

*1:多様体と言った場合、今回のような位相多様体微分可能多様体の他、"代数多様体"なんてのもありますが、ポアンカレ予想で登場する多様体は位相多様体微分可能多様体の方です。代数多様体については、、、長くなるのでまた後日(笑)