Fibonacci数列の一般項

とある飲み会で、Fibonacci(フィボナッチ)数列の話で盛り上がってしまって*1、ちょっと気になったので、高校数学の記憶を辿って一般項を求めてみました。

https://docs.google.com/open?id=0BwrOnhNQ1UO4YjIyOTg3NmYtYTk0My00NWM3LWI5YTItYmIxN2Y2YWEwYzRk

↑本当は、推敲すべきなんでしょうが、まー、エッセンスは書いてある、てことで許してくださいw

*1:どんな飲み会だw

F_p(p:素数)が、体であることの証明

本日、スタート代数という勉強会に参加しました。私からは、タイトルの通りF_p(p:素数)が、体であることの証明をつけたいと思います。まずは、、、

整数a, bの最大公約数をdとすると、
ax+by=d
をみたす整数x, yが存在する

証明の細かい部分はここでは述べないですけれど、Euclidの互除法そのままですね*1

p素数のとき、F_p=\mathbb{Z}/p\mathbb{Z}が、体である

(proof)演算がwell-defined, 可換環であることは自明。
\forall \bar{a}\in F_p-\{ 0\}に対して、\bar{a}\bar{x}=1となる\bar{x}\in F_pが存在することを示せばよい。
p素数だからa, pは互いに素なので上記の命題よりax+py=1となる整数x, y\in\mathbb{Z}が存在する。*2
このときax\equiv 1(mod p)。すなわち、\bar{ax}=\bar{1}=1が成立するから、\bar{a}は可逆である。■


今日のセミナーでは、なかなか個性的なメンツが集まっていて久々こゆい理系話で盛り上がりました(大汗)
昨日は、夜な夜なアルゼンチンタンゴのミロンガ*3で浮ついた話ばかりしていたので、脳みそがシャキッとしましたw たまには(w)こういう日があってもいいかな、とも思うので、予定が合えば今後も参加してみたいですね〜♪


>参加したみなさま
実数、複素数、Hamiltonの四元数などを体系的に扱った代数は、Clifford代数と呼ばれます〜。他にもいろいろ話した気がしますが、懲りずにご説明しますので聞いて下さい:)

*1:興味があれば、Wikipediaの「ユークリッドの互除法」をckしてみて下さい

*2:a,pの最大公約数は1ですからね

*3:小さなパーティー

Zornの補題に関するノート

今日、スタート代数という勉強会に参加予定ですが、ちょっと予習+αの準備ということでノートしときます。

えー、タイトルの通り「Zorn補題」ですね。
選択公理(axiom of choice)や整列可能定理と同値な定理ですが、どういった定理なのか、必要最低限な言葉の準備です。

  • 順序集合
    • 集合Aに対し、順序が\precが定まっているとは、次の3つの公理が成立していることを言うa, b, c\in Aに対して、、、
      • (1) a\prec a
      • (2) a\prec b, b\prec a \Rightarrow a=b
      • (3)  a\prec b, b\prec c \Rightarrow a\prec c
  • 全順序集合
    • 集合Aが全順序集合であるとは、
      • (1) Aが順序集合である
      • (2) 任意のa,b\in Aに対して、a\prec bもしくは b\prec aのいずれかが成立する
  • 上限
    • 集合Aの中に上限がある、とは、
      • (1) Aが順序集合である
      • (2) x\in Aが存在し、任意のa\in Aに対して、a\prec xである

このとき、x\in Aが一意かどうかは分からんw

で、こやつらを総動員して「帰納的」な集合の定義。

  • 帰納的な順序集合
    • 集合が帰納的な順序集合とは、次を満たすこと
      • (1) Aが順序集合である(まー、これは当たり前やね)
      • (2) Aが空でない全順序部分集合A\primeが、Aの中に上限をもつ

でもって、準備の最後がコヤツ:

  • 極大元
    • 順序集合Aに対して、a\in Aが極大元であるとは、a\prec bかつa\neq bとなるb\in Aが存在しないこと

、、、長いな。。以上を元に、Zorn補題を述べると、

Zorn補題帰納的な順序集合は、極大元をもつ

極大idealに関するノート

推論が正しいか分からないのですけれど、とある代数の本を読んでいて一カ所論理ステップが分からない部分があるため、ノートを書いておく〜。

R、その中のideal I \neq Rに対して極大ideal Jが存在して
I \subseteq J \subseteq R
の包含関係が成立する。

、、、成立するんかな。。。

集合論、無限、矛盾についての与太話の補足

友人うのっちと先ほどtwitter上でひょんなことからチャット状態にw

元のtwitterでのつぶやきをまとめたものはこちらから:無限、集合、矛盾についての与太話

次の3点に関して少し補足をば。

 2つの集合の「数を数える」ための道具でもある写像(map)が全単射てことの説明。
 集合A, Bに対して、写像f:A\to Bが定義されている時、全射(surjection)であるとは、

任意のb\in Bに対して、f(a)=bとなるa\in Aが存在すること

を言います。一方、f単射(injection)であるとは、

f(x)=f(y), x,y\in Aのとき、x=yであること

を言います。集合A, Bに対して「個数」の拡張「濃度」を#で表すとき、全射なら#A ≧#B、単射なら#A≦#Bが証明出来ます。両方が成立するときを全単射と言い、#A=#Bが証明出来ます。

  • バナッハ・タルスキーの定理

選択公理というのを仮定すれば、次の命題が従います。

中身の詰まった半径1の3次元の球\{ (x,y,z)\in \mathbb{R}; x^2+y^2+z^2 \lt 1\}を有限分割し、それぞれを回転と平行移動だけで、半径を2に出来る

直感に反しますが、証明できちゃうんですね〜。

正確な定式化は専門の本に任せますが、ざくっと言うと、

各袋に1つ以上のボールが入っているとする。このとき、各袋からボールが取り出されているとしてよい

という命題。「袋」が有限個の場合は自明なのですけれど、「袋の数」が無限の場合も成立するという立場が選択公理を採用するということ。
当たり前そうに見えるこの主張を仮定するだけで、先のバナッハ・タルスキーが従ってしまうんです。。。

「分かるけど、分かんない」ていうのはこういう話を言うんでしょうかw

同位体のお話

巷のニュースを読んで、(個人的に)忘れていたこともあったので、ノート。今日の目標は

ウラン235とか、ウラン238の「235」、「238」という数字

を理解すること。

  • 「原子」のモデルの復習

 高校で習う化学(chemistry)の復習なんですけれど、原子ってのは、大雑把に

    • 陽子(proton)
    • 電子(electron)
    • 中性子(neutron)

という3つで作られます。で、「陽子」と「中性子」たちがくっついて「原子核(nucleus)」を作り、その周りを電子がくるくる回っている感じ。*1取り敢えずは、太陽の周りを水星、金星、地球がたち回っているようなイメージ。*2で、それらの質量は、

陽子≒中性子≫電子

なので、「原子の質量」は、ほぼ陽子と中性子の数で決まります。この陽子と中性子の数を「(原子の)質量数」と呼びます。また、原子は「陽子の数」で決まります。

ってことで、ウラン235というのは、この「(原子核の)質量数が235」、つまり陽子と中性子を数えると235個ありますよ、という意味。

ところで、一般に原子は陽子の数で性質が大きく異なることが知られているため、陽子の数ごとに原子の名前がつけられています。
水素(H)の陽子数は1、ヘリウム(He)は2、、、など。原子記号で書くと

_1H_2He

それらの質量数は、水素が1、ヘリウムが4だったりします。
水素とヘリウム「陽子数」と「質量数」に開きがありますね。実は質量数が2や3の水素も存在してて、順に「重水素」、「三重水素」と呼ばれます。ちょっと頭を使えば、

(フツー)の水素_1^1H → 陽子1つ、中性子ナシ
重水素_1^2H → 陽子1つ、中性子1つ
三重水素_1^3H → 陽子1つ、中性子2つ

です。このように

陽子数は同じだけれど、中性子数が異なる原子のことを同位体(isotope)と呼ばれます

ここまで説明すれば、おおかた想像が出来ているかと思いますが、

ウラン238は、質量数、つまり陽子数+中性子数=238の原子のこと

です。因みに、原子番号は92(つまり陽子数=92)です。
ここまでお読み頂ければ、Wikipediaの「ウラン」のページの冒頭の文章は理解出来ると思います。

天然に3種類の同位体が存在し、いずれも長い半減期(数億年〜数十億年)を持つ。地球上で最も多く存在するのはウラン238(存在比 99.275 %)であるが、原子力発電の燃料に使われるのはウラン235(同 0.72 %)である。ウラン235は、唯一天然に産出する核分裂核種として、原子力利用において極めて重要である。命名は、同時期に発見された天王星の名に由来する。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3

次回は、気が向いたら(?!)核分裂反応式の話を書いてみます。


関連エントリー

*1:(本格的には大学で習うはずの)量子力学とかの話を置いといて、ここではそれらがボールみたいな形をしていると仮定します。

*2:細かい話をし出すとキリが無いので、あくまでイメージです