展開公式の話

中学2年生?もしくは3年生で展開公式を習いますよね。例えば、
(x+y)*(x+y)=x*x+2xy+y*y
ていうやつ。で、公式だけ覚えてると、
(x+y)*(x+y)=x*x+y*y
みたいに真ん中の2xyを忘れちゃう人がポコポコ出て来たりするんですが(汗)この式だって、頭から「ちゃんと覚えなさい!」とか言っても覚えるわきゃないのです(多分)。

視点を変えて、間違ってしもた式
(x+y)*(x+y)=x*x+y*y
は成立し得ないのか?と考えてみれば、2=0となるような「数の体系」では成立しますよね。そんなもんあるのか、っていうと、これがまたあるんです♪ 「数の体系」が\{ 0,1\}であるよな「数」を考えればね。この数の世界での「和」は、
0+0=0, 0+1=1+0=1, 1+1=0
と「定義」してあげれば矛盾なく和の演算が定義できます。最後の
1+1=0
てのが何やら違和感を覚える感じがしますが、ここがまさに2=0であることを示します。情報系の言葉でいえば、「排他的論理和」と呼ばれます。数学の言葉では、Z/2Zに和を定義したもの、と言えば通じるでしょうか。

なんかいろいろ専門用語が連なりましたが、根っこは一緒。
ヒス○リックに「ちゃんとを覚えなさい!」と言うのは簡単ですが、そもそもこの「ちゃんと」に根拠は全くありません。だって、(x+y)*(x+y)=x*x+y*yは成立する場合だってあるんだから。
間違いをきっかけに立ち止まって考えてみるのもたまにはいいカモですね。